協調性のない社員を解雇できますか?
協調性のなさの内容・程度にもよりますがが、改善の機会を付与しても改善が見られない場合には、解雇できる可能性が高いといえます。
協調性がないからといって、それだけで解雇できると考えるのは早計です。ただ、協調性のなさが業務に支障を及ぼすようであれば、放置はしておけません。そこで、まずは、問題の社員に改善の機会を与えましょう。それでも改善が見られないようであれば、解雇に踏み切りましょう。
具体的には、配転のできる環境であれば配転をし、配転先でうまくできるかどうか様子を見ましょう。配転ができない環境であれば、問題点について注意や指導を繰り返し、場合によっては、しかるべき懲戒処分を実施するとよいでしょう。
いずれにしましても、書面等で、改善の機会を与えたことや、注意や指導の結果を残しておくことが重要です。
特に病気などの事情もないのに、遅刻や欠勤を繰り返す社員がおり、困っています。解雇ができますか。
遅刻や欠勤の回数が相当期間・相当回数にわたり、注意をしても改善がないようであれば、解雇できると考えます。
裁判例では、解雇前の約9ヶ月間188日の間に99日を遅刻し、その原因について、自律神経失調症による体調不良と主張しながら、会社の求める診断書を提出しないなどの事情があったケースで解雇を有効としたものがあります(大阪地裁 H16.8.19)。